先週、NYダウは続伸し、引け値ベースで最高値を更新してきました。
NYダウは高値圏にあるのですが、それに対して、他の指数は直近の高値よりだいぶ下の方にあります。
主要指標の直近で高値をつけた時期を見ると、次の通りになっています。
日経平均:2013年12月30日
為替(ドル円):2013年12月30日
ナスダック:2014年3月6日
日経平均とドル円が同時期に高値をつけて、その後、ナスダックが高値をつけ、調整局面入りとなっています。
これらの主要指標は、昨年までは比較的同じような方向性で動いてきましたが、今年に入ってからは歪みが見られ、いびつな構造になっています。
いうなれば、NYダウの一人勝ちという状況にあるのですが、このいびつな状態はまだ継続するのでしょうか。
ただ、NYダウの動きをみると、高値を継続してとってはきているものの、16、600~16,700ドルあたりで上げづまる傾向が見られます。
昨年の高値16588(2013.12.31)を4月に一度抜いてきましたが、そこからわずか50ドル程度高い、16631(2014.4.4)で上げどまり、反落しています。
これでダブルトップのパターンかと思ったのですが、16015(2014.4.11)まで下げた後、切り返して、再度ザラ場ベースの高値をうかがう位置にいます。
が、このパターンは、エリオット波動でいうところのダイアゴナルトライアングル(斜行三角形)をやっているようにも見えます。
ダイアゴナルトライアングルとは、5つの波動から成る楔形の三角形で、通常、最後の波動に現れるパターンになります。
この5つの波は、次の通り、カウントできるのではないかと思われます。
1波:14719(2013.10.9) ⇒ 16588(2013.12.31) 値幅=+1869 日柄=58日(両端入れ)
2波:16588(2013.12.31) ⇒ 15340(2014.2.5) 値幅=▲1248 日柄=25日
3波:15340(2014.2.5) ⇒ 16631(2014.4.4) 値幅=+1291 日柄=42日
4波:16631(2014.4.4) ⇒ 16015(2014.4.11) 値幅=▲616 日柄=6日
5波:16015(2014.4.11)⇒ 現在進行中
4波の下げ幅がやや足りないような感じもするのですが、仮にこの見方が正しいとした場合、5波が終了した段階で急落という事になります。
NYダウが引き続き高値をとってきたとしても、16700ドル辺りで頭打ちとなり、また上げづまるようであれば、このパターンが濃厚になるのではないかと思われます。
現状、最後の5波目をやっているという認識です。
いつまでもこの5波目が続くという事はないので、いずれ決着がつく所まであと僅かの所まで来ており、5月中にはこの決着はつくのではないかと見ています。
この面からみても、5月相場は要注意かと思われます。