昨日のNYはギリシャ問題の進展期待等からNYダウは+211と上昇。
これを受けてシカゴの日経平均先物も20110円で終了していますので、このままいくと、週明けの東京市場はプラスでスタートすることになりそうな感じです。
ただ、昨日の記事でも書きましたように、ここでの戻りは調整過程の中の中間反騰と考えています。
そう考える背景は、ギリシャよりも中国です。
中国市場は、バブル崩壊に伴う下げという色彩も徐々にではあるのですが、出てきつつあるような感じもしますので、要警戒だと思っています。
現時点では、上海指数は、2007年10月の6124でピークをつけて、以降は長期の調整過程を辿っていると見ています。
この調整過程は、エリオット波動でいうところのジグザグの修正波(いわゆる、a-b-c調整、2段下げ)が進行中と想定しています。
以下は、上海指数の月足になるのですが、この修正波の波動カウントは、現状では、以下のようになるのではないかと考えています。(添付の月足は、終値ベースのものになるので、以下の波動カウントとは若干数値が異なっています)
修正波a波(下げ) : 6124(2007年10月) ⇒ 1664(2008年10月) ▲4460、下落率72%
修正波b波(上げ) : 1664(2008年10月) ⇒ 5178(2015年6月) +3514、a波に対する戻り率78%
修正波c波(下げ) : 5178(2015年6月) ⇒ 現在進行中
現状では、5178から3373まで34.8%下落してきているので、そろそろ下げ止まりではないかとする見方もあるかもしれないのですが、ジグザグの修正波が進行中とする見方が合っている場合は、下げ止まりには程遠く、下値はまだ先という事になります。
仮に、その見方が合っているとした場合の下値は、修正波a波(下げ)と同程度の値幅を下げる「718」や、修正波a波(下げ)と同程度の下落率となる「1450」といった数値等が考えられます。
現状、中国がとっている株価対策は、後手後手に回り、かつ、やっている事がけっこう滅茶苦茶という感じがしますので、短期的に株価下落を止められたとしても、中期的には止められないと思います。
ここまで中国株が下げるような展開になりますと、日本株もただごとでは済まなくなりますので、中国株の今後の動きは要注意だと思います。
なお、中国株が、6124(2007年10月) ⇒ 1664(2008年10月)まで下落した時も、下げて上げてまた下げるという繰り返しで、最終的に1664(2008年10月)まで下落したのですが、下げ始めの第1弾から第2弾にかけての動きは、次のような感じでした。
下げ(第1弾) : 6124(2007年10月) ⇒ 4778(2007年11月) ▲1346、下落率▲21.9%
上げ(戻り) : 4778(2007年11月) ⇒ 5522(2008年1月) +744、下げ(第1弾)に対する戻り率55.2%
下げ(第2弾) : 5522(2008年1月) ⇒ 4778を下回って、2990(2008年4月)まで下落。
今回も、5178から3373まで、値幅にして▲1805、率にして34.8%下落してきているので、これが上記でいうところの下げの(第1弾)となり、以降しばらくはこの下げに対する戻りとなるかもしれません。
ただ、底打ち後の上げではなく、下落途中の戻りになると見ていますので、戻ったとしても▲1805の38.1~61.8%戻しの、おおよそ4050~4500辺りが戻りの限界になるのではないかと思います。
そして、その戻りが終わった後、下げの(第2弾)に入るというのが、現時点において想定している、中国株の今後の動き方となります。