前日のNY市場で、パウエルFRB議長が講演で新型コロナウイルスの影響により米経済の停滞が長期化することに強く言及。
米国株市場ではこれを嫌気して、主要3指数が下落しました。
これをうけて今日の日経平均は20140円で寄り付き、120円程度安い水準でスタート。
その後、10時10分に20185円まで戻し、下げ幅を80円程度まで縮小する場面もありました。
そこから暫くは20100円あたりが下値となって、もみ合う動きが続きましたが、13時すぎになると下値を拡げる動きとなり、引けにかけて一段安の展開になりました。
最終的には▲352円の19914円で終了。
日経平均は3日続落で、2万円割れとなりました。
売買代金は前日よりも減少して2.1兆円台でした。
日米ともに先行き微妙な局面に入ってきたような感じも
昨日のNY市場で、NYダウは続落で25日線を割れて引けています。
4/6から25日線を上回っていたので、1ヶ月弱ぶりに同線を割り込む形になりました。
ここから4/21の安値22941も割れると、4/17と4/29、5/12の3回で戻り高値をつけて下落する形になるので、チャート形状的には三尊天井という形になると思われます。
ここで三尊天井を形成するような形になると、3月下旬から続いてきた戻り相場がピークアウトした可能性が強くなってくるので、要警戒だと思います。
なお、日経平均についても昨日の記事で書きました、17646(4/3)と18858(4/22)を結んだ下値抵抗線のライン(今日の時点で19900円あたり)に今日の引け値で接近しています。
この下値抵抗線を割り込んでくると、同じく戻り相場がピークアウトした可能性が出てくるので、こちらも要警戒です。
なお、3月期の決算発表をうけて日経平均EPS(1株当たり利益)は低下傾向にあるのですが、今日の時点でEPSは809円まで低下してきています。
日経平均EPSは、昨年7月25日の1795円が直近の高値でしたので、それと比べると今は半分以下の水準まで落ち込んでいる事になります。
(1795⇒809円までの下落率は▲54.9%)
なお、日経平均の今年の高値24115(1/17)から今年の安値16358(3/19)までの下落率は▲32.1%だったので、現状のEPSの落ち込みはそれよりも大きいという事になっています。
今年2~3月にかけて起きた急落は、日経平均EPSの低下を先取りしてのものだったと見られるのですが、現状はそれが逆転し、株価の下落率よりも日経平均EPSの下落率の方が高くなっています。
とすると、今度は株価がそれにキャッチアップするために下げてくるという展開になる可能性も考えられなくはないです。
ここまで実態悪を無視して戻るような動きが続いてきましたが、どうも先行き微妙な局面に入ってきたような感じもしますので、ここからの動きは要注目と考えます。