先週末の米国で、5月の米雇用統計で非農業部門の雇用者数が市場コンセンサスに反し大幅に増加したことで、NYダウが800ドルを超える大幅上昇。
外国為替市場でドル高・円安基調が進んだことなども追い風に、東京市場でも主力株をはじめ広範囲に買いが優勢となり、日経平均は23121円で寄り付き、23000円台に乗せてスタートしました。
10時21分に23028円まで下げてやや伸び悩んだのですが、後場に入ると再び買い直される展開に。
引け際にまとまった買いが入り、今日の日中の高値で終了。
日経平均は+314円の23178円で、6日続伸となりました。
売買代金は前日よりも増加して2.8兆円台でした。
25日線との乖離が10%を超える
今日も上昇となったことで、25日線との乖離は+10.22%まで拡大。
75日線との乖離も+14.94%となりました。
なお、1999年以降、25日線との乖離が10%を超えたのは4回ありました。
①1999年3月17日
25日線との乖離が10.99%、75日線との乖離が13.66%
②2002年3月18日
25日線との乖離が15.1%、75日線との乖離が14.11%
③2009年3月26日
25日線との乖離が13.52%、75日線との乖離が7.23%
④2013年5月22日
25日線との乖離が10.06%、75日線との乖離が22.72%
この中で、その後急落が起きたのは④のケースのみで、この時は、その翌日の2013年5月23日に15942円をつけた後、6月13日の12415円まで、16日で22%の急落となりました。
それ以外のケースでは、その後、大きく下落する動きにはなりませんでした。
現状、25日線との乖離が10%を超え、過熱感が出てきていますが、過去のパターンからすると、必ずしも急落するような動きにはならない、という事が言えるのではないかと思われます。
とは言え、④のケースのように20%近く下げる場合もあるので、一概にそうとは言い切れない面もあります。
なお、④のケースでは、25日線との乖離よりも75日線との乖離が20%以上も開いていたので、それが急落が生じた一つの要素になるのではないかと思われます。
よって、この先も上げが続き、75日線との乖離が20%以上開くような展開になると注意を要する、という事になるのかもしれません。(今日の時点で、75日線との乖離は+14.94%)