前日の米株式市場で、NYダウは小幅高でしたが、主力IT関連株が軟調でナスダック指数は下落。
これをうけて、前日まで4日続伸していたこともあり、高値警戒感から売り優勢となり、日経平均は22613円で寄り付き、下落して始まりました。
9時4分に22563円まで下げましたが、NYダウ先物が上昇していることなどから海外勢を中心とする買い戻しが入り、そこからは切り返す展開に。
大引けにかけて上げ幅を拡げる展開となり、日中高値が22865円に対して、引け値は+167円の22863円で終了。
日中の高値で引けました。
これで日経平均は5日続伸。
売買代金は前日よりも減少して2.4兆円台でした。
株数ベースの裁定売り残高は、7営業日連続で減少
一昨日、昨日と続伸となりましたが、陰線の日足が連続したので、そろそろ一服する可能性もありました。
しかし、朝安後に切り返して結局、今日も上げとなりました。
なお、株数ベースの裁定売り残高は、6月3日時点で9.05億株まで減少。
同残高のピークは5月25日の11.27億株なので、7日間で2.22億株減少しています。
(1日平均にすると、0.31億株の減少)
昨日の記事で、昨年も売り残高の減少に合わせて日経平均の上昇が続き、売り残高の減少が止まった所で、日経平均の上昇も止まったという事を書きました。
昨年の場合は、売り残高が12月17日の2.54億株まで減るまで、減少が続きました。
仮に今のペース(1日平均0.31億株の減少)で減少が継続するとした場合、昨年の売り残高の減少が止まった水準(2.54億株)までいくのにかかる期間は28日間(営業日ベース)となります。
ちなみに、5月25日から28日後(営業日ベース)は、7月2日となります。
現在の上昇は、実需での買いというよりは、大きく膨らんだ売り残高の買い戻しによる上げという側面が大きいと考えていますので、売り残高の減少ペースは今後も注意して見ておく必要があると思われます。
ただ、売り残高がピークよりも減少したとは言え、直近で把握可能な2営業日前の時点でまだ9億株以上残っているので、今のペースで買い戻しが続くとすると、日経平均はこれまでの高値水準である24000円以上まで上げてきてもおかしくないのかもしれません。
なお、売り残高がこの先大きく減少して、株価が高値水準まで戻した後の動きがどうなるのか、という点は気になるところになります。(経済の実態を無視して、需給主導で高値水準まで買い上げられることになるので)