前日の米国株市場で、4月の米消費者物価指数が市場予想を大幅に上回り、インフレ懸念から米長期金利が大きく上昇し、市場心理を冷やして主要指数が大きく下落。
これをうけて今日の日経平均は売り先行で始まり、27929円で寄り付き、28000円を割り込んでスタートしました。
新型コロナウイルスの感染者数拡大が続き、経済活動が停滞することへの懸念も重荷となり、日経平均寄与度の高い値がさ株に売られるものが目立ち、下げを加速して14時29分に27385円まで下落して下げ幅は700円を超えました。
引けは▲699円の27448円で終了。
日経平均は本日も大きく下落して3日続落となりました。
売買代金は前日よりも減少して3.0兆円台でした。
アメリカの金融政策が緩和から引き締めに転換したわけではないので、市場環境が大きく悪化しているわけではない
昨日、28000円台を維持して引けたのですが、本日は寄り付きから同水準を割り込み、27500円も割れて引けました。
昨日の記事で、レンジ相場の中の行き過ぎた動きと見えなくもないと書いたのですが、28000円を明確に割り込んできたので、その見方はないように思えます。
ただ、アメリカの金融政策が緩和から引き締めに転換したわけではないので、市場環境が大きく悪化しているわけではないと思います。
また、本日27385円まで下落したことで、2/16につけた30714円の高値からの下落幅は▲3329円となり、下げ幅は3000円を超えています。
下げ幅で3000円というと下落幅が大きいように思えるのですが、下落率でみると▲8.9%で、10%は超えていません。
上昇過程の中で10%程度下げる調整はあるものなので、昨年のコロナショックの時のように、つるべ落としのような形で急落していく展開にはならないのではないかと考えています。
なお、本日の下落で騰落レシオ(25日)は78.6%まで低下して70%台に入ってきました。
今週に入り、下げ幅が大きくなっているのですが、上昇過程の中の調整局面という見方と、2/16につけた30714円の高値からの調整の最終局面という見方は変わらずです。