昨日のNY市場は、トランプ大統領のロシアゲート疑惑を嫌気して大幅に下落。
NYダウは▲1.78%、sp500は▲1.82%、ナスダックは▲2.57%と、各指数ともに大きく下げました。
ドル円も111円では止まらず、110円台まで下落。
これを受けて今日の日経平均は19556円で寄り付き、前日よりも250円程度安い水準でスタート。
その後、10時9分には19449円まで売られたのですが、そこからはやや落ち着いた感じとなり、最終的に寄り値近辺の19553円で引けました。
下げ幅は261円で、売買代金は前日よりも増加の2.7兆円台でした。
昨日の記事「円高進行で、明日はマド埋めの下げとなりそうな感じ」で、
「ここから下げてきた場合、押し目優位となると思うのですが、明日の相場でどの程度下げてくるのか、見て行くところになるかと思います。」
と書いたのですが、昨日の夜間のNY市場は、マドを空けて下げてスタートした後、ほぼ一本調子で下げる形となり、日中の安値での引けとなりました。
3指数の中で、動きが冴えなかったNYダウは、75日線の水準(20692)を割り込み、20606で引けました。
ドル円も111円あたりで止まるかと思ったのですが、それを超えて、110円台まで一気に下げる形となりました。
買いは一旦手仕舞い
ここまでは、5/12の記事「日経平均は来週にかけて直近のマド埋め水準まで下落し、その後、再度反転となるか?」で書いたように、日経平均は19600~19700円程度まで下げ、一旦小休止を入れた後、再度上げの基調に回帰するのではないかと考えていました。
しかし、次のような点から、一旦ニュートラルにした方が良いかと考え、5/1「全般的にリスクオンの流れが強くなってきているような感じ」で建てた買いの建玉は今日の寄りで手仕舞いとし、利益確定しました。
①昨日記事を書いた段階では、下げがどの程度になるかと思っていたが、NY市場やドル円の下げは、想定よりも大きかった。
②昨日のNY市場の下げを受けて、今日の日経平均はマド空けで下がる可能性があった。
仮にここでマド空けで下がり、そのマドを短期的に埋められない形になると、5/8から5/17までの日足が、5/2~8にかけて空けた上のマドと、5/17~18にかけて空けた下のマドの、両方から取り残される形となり、チャートの形としては芳しくない形状が示現する可能性があった。
③現在の日経平均のEPS(1株あたり利益)は、2015年6月に20952円の高値をつけた時よりも上の水準にあるので、株価が業績面と比べて割高という状況にはない。
しかし、高値圏に位置するNY市場に変調が生じると、日本株にもその影響が出てくる可能性もある。
なお、1/29の記事「2017年今後の日経平均の予想と投資戦略」でも書いたように、2017年は10年スパンでくる急落のサイクルが到来する可能性がある。
急落サイクルのきっかけは、高値圏に位置するNY市場の下げとなるかもしれないので、NY市場の変調には留意しておく必要がある。
仮にこの下げが一時的なものであれば、再度買い直す事も考えますが、取りあえずNY市場の動きがどうなるのかを見極めていくところになるかと思われます。