前日にWTI原油先物の期近物が史上初のマイナス圏に沈み、マーケット心理が大幅に悪化。
NYダウが592ドル下げた流れをうけて、今日の日経平均は19479円で寄り付き、190円程度安く始まりました。
10時22分に19529円まで戻した後は再び売られる展開となり、後場入り後の12時45分には19193円まで下落し、一時は400円以上下落。
北朝鮮の金正恩委員長が手術を受け容態について重体と伝わったことが、有事リスクを意識させ売りを助長した面もありました。
最終的には▲388円の19280円で終了。
日経平均は続落となりました。
売買代金は2.1兆円台で、2兆円は上回ったものの、商いは低調でした。
騰落銘柄数は、値上がりが552銘柄に対して、値下がりが1554銘柄で、今日は値下がり銘柄が優勢でした。
日経平均、TOPIXともに5日線は下向きに転換
先週金曜日に、日経平均は19362~19554円でマドを空けて上昇しました。
しかし、本日、19193円まで下落したことで、当該マドを早々に埋める形になりました。
なお、昨日の日中安値が19611円に対して、今日の同高値が19529円だったので、今度はそれとは逆にマドを空けて下げる動きとなりました。
また、今日の下落により、5日線(今日の時点で19537円)を引け値ベースで割り込むとともに、5日線も下向きに転換しました。
この動きはTOPIXも同様で、5日線(今日の時点で1429)を引け値ベースで割り込むとともに、5日線も下向きに転換しています。
日経平均とTOPIXともに5日線が上向きに転換したのは、4/7からとなるのですが、それ以降は、基本的には同線の上昇が続いてきました。
しかし、本日の下落により、日経平均、TOPIXともに5日線は下向きに転換。
4/7に上向きに転換してから、11日ぶりに再度下向きに転換することとなりました。
これまでの戻り基調を維持するためには、早々に5日線が上向きに回帰する必要があります。
しかし、ここで早々に回帰する事ができないとなると、2番底を目指す動きに移行する可能性が強くなってきます。
WTI原油先物の期近物が史上初のマイナス圏に沈むなど、ショッキングな出来事が起きていますが、これが、これまで比較的堅調に推移してきた株式市場に悪い影響を及ぼすのでしょうか?
それとも、悪影響を及ぼすのは一時的で、再度戻り基調に回帰できるのでしょうか?
これからの先行きを考える上で、今はけっこう重要な局面に位置しているのではないかと考えます。