前週末の欧州株市場では金融株の下落で投資家心理が悪化し軒並み軟調な地合いとなりましたが、米国株市場では朝安後に切り返し、主要株価指数はプラス圏で終了しました。
これを受けて東京市場でも市場センチメントが改善し、日経平均は27482円で寄り付き、100円程度高く始まりました。
9時31分に27359円まで下げて、一時マイナスとなる場面もありましたが、そこから切り返して12時48分に27543円まで上昇。
そこからは高値圏で持ち合いとなり、大引けは+91円の27476円で終了しました。
売買代金は前日よりも減少して2.2兆円台で、2月21日来の低い水準でした。
3月17日時点の外国人投資家の現物先物を合わせた売り越しは、2.3兆円台で、大幅に売り越し
先週発表された3月17日時点の外国人投資家の現物先物を合わせた売り越しは、2.3兆円台した。
なお、2021年以降で、外国人投資家の現物先物を合わせた売り越しが1.5兆円を超えたのは、これまで3回(以下)ありました。
①2022年9月30日:2.1兆円の売り越し
②2022年6月17日:1.7兆円の売り越し
③2021年10月1日:1.7兆円の売り越し
過去3回のケースでは、外国人が大幅に売り越した前後で日経平均は目先の安値をつけて、その後1.5~2か月程度反発する動きとなっています。
①25621(2022年10月3日) → 28502(11月24日)
②25520(2022年6月20日) → 29222(8月17日)
③27293(2021年10月6日) → 29960(11月16日)
仮に今回も過去3回と同様の動きをたどるとすると、3月16日に26632円で目先の安値をつけているので、4月下旬から5月中旬ぐらいにかけて反発するということになります。
先週金曜日に、日経平均は4月に安値をつけて反発する形となるか、と書いたのですが、これまでと同様の間隔(14~16週間隔)で安値をつけるというパターンが優先されるとすると、日経平均は4月にかけて下落して安値をつける形になると思われます。
一方、外国人が大幅に売り越した後は目先反発に転じるというパターンが優先されると、日経平均は4月にかけて下落して安値をつけるパターンではなく、3月に安値をつけて4月にかけて上昇する、という形になります。
ある一定間隔で安値をつけるサイクルは絶対ではなく、相場の地合いによって、サイクルが通常よりも短縮したり、逆に長くなったりするケースはあるので、今回は外国人が大幅に売り越した後は目先反発に転じるというパターンを優先して考えていったたほうが良いのではないかと思っております。