8/13の記事「高利回りが期待できる一方、投資リスクもあるソーシャルレンディングの投資スタンスを考えてみた」でも書いたのですが、株で本腰を入れて買っていいと思われる局面がなかなか訪れないので、ソーシャルレンディングの投資を今年の7月ぐらいから始めています。
ただ、ソーシャルレンディングの場合、預貯金などと比較して元本保証ではないというリスクがあるので、それのリスクヘッジとして投資先を分散させる必要があります。
で、ここまで以下の記事で書いたように、ラッキーバンクとみんなのクレジットで、それぞれ口座を開設し、投資実行してきました。
7/30の記事「ソーシャルレンディングのラッキーバンクで初めて投資実行してみた」
8/15の記事「ソーシャルレンディングのみんなのクレジットで口座開設・投資実行をしてみた」
その後も他に良さそうなところがないか探していたのですが、トラストレンディングという会社が面白いと思ったので、今回、投資口座を開設し、投資実行することとしました。
トラストレンディングの特徴
1)平均利回りが高い
これまでトラストレンディングが運用している案件は26件となるのですが、1件あたりの利回りを平均すると10.96%となっています。
ラッキーバンクの平均利回りは、8/7の記事「ソーシャルレンディングのラッキーバンクのこれまでの投資利回りを調べてみた」で書いたように9.4%です。
一方、みんなのクレジットの平均利回りは、8/15の記事「ソーシャルレンディングのみんなのクレジットで口座開設・投資実行をしてみた」で書いたように8.2%です。
したがって、利回りはこの3社の中では最も高い、という事になります。
2)保証をつけている
これまで運用している案件26件すべてに、不動産もしくは債権の担保をつけて貸し付けを行っています。
3)貸金業者としての運営ノウハウがある
トラストレンディングの運営会社であるトラストファイナンスが、ソーシャルレンディング事業を開始したのは平成27年10月なので、ソーシャルレンディング事業の運営実績は1年程度しかありません。
しかし、トラストファイナンスが設立されたのは平成17年6月になるので、会社の運営実績は10年以上あるという事になります。
同社の主な業務は以下のようなものになるので、金融関連の業務実績はかなりあるという事になります。
①信販業務(クレジット)
②債権買い取り業務
③金融コンサルティング業務(M&A等含む)
④金融事務代行業務
また、平成21年1月に貸金業の登録を行い、事業者金融業も行ってきているので、貸金業者としての運営実績もけっこうあると言えます。
なお、この点はトラストファイナンスに直接連絡して確認したのですが、同社では次のようなスタンスで貸し付けを行っている、とのことです。
①各案件において担保を徴求しているものの、当該担保を換価(売却)しなくても借入人の属性などにおいて、返済可能かどうかで貸し付けを判断している。
②会社としてはソーシャルレンディング事業以外の事業で十分成り立っているので、無理に同事業の貸し付け残高を増やそうとは考えていない。
(本来ならば、貸し付けを躊躇するような事業者にまで無理に貸し付けはしない、ということ)
また、会社としての強みとしては、以下のような経験や実績をベースに、与信能力(貸し付けの可否を判断する能力)やノウハウについては自信をもって取り組んでいる、とのことでした。
①事業者金融を長年行ってきた経験がある。
②銀行など様々な債権を買い取りして回収してきた実績がある。
というわけで、このような点を見る限りでは、貸金業者としての同社の能力はけっこう高そうな感じがします。
4)運営会社が黒字を維持している
ソーシャルレンディングの会社は最近スタートした会社が多く、現在は会員獲得のための販促コスト等の負担が先行している事などから、決算は赤字の会社が多いです。
それに対して、トラストレンディングの運営会社であるトラストファイナンスは、ソーシャルレンディング事業以外の事業が安定している事などから、直近の決算でも黒字を維持しています。(下表、財務等の推移ご参照)
ソーシャルレンディングの場合、貸出先の貸し倒れリスクの他、運営会社の破たんの可能性も想定する必要があるのですが、決算状況を見る限り、今のところその点を懸念する必要はなさそうです。
5)分配金は、投資家の金融機関の預金口座に直接支払われる
普通、投資額に対する分配金は、分別管理された投資専用口座に振り込まれるので、それを引き出すためには自分の口座に別途、払い戻しをする必要があります。
それに対して、トラストレンディングの場合は、投資家の指定口座に分配金が振り込まれるので、払い戻しをする必要がありません。
また、自分の口座に払い戻しをする場合、振込手数料は投資家(つまり、我々)が負担するケースが一般的ですが、トラストレンディングの場合、振込手数料は同社が負担するので、投資家の負担はかかりません。
投資家の立場からすると、この仕組みはとても良いのですが、ソーシャルレンディングの会社で、この仕組みを採用している会社はほとんどありません。
6)口座開設キャンペーンを実施している
一般的に、ソーシャルレンディングの会社の場合、投資実行に対するキャンペーンを行っている会社は少ないのですが、トラストレンディングでは、次のように2段階に分けたキャンペーンを実施しています。
特典1 新規会員登録+メルマガ登録で1,500円をキャッシュバック
特典2 特典1をクリアした投資家が、新規に投資実行10万円を行った場合、3,500円をキャッシュバック
つまり、口座開設・メルマガ登録をして、新規に投資実行をすると、5,000円がキャッシュバックされるという事になります。
なお、このキャンペーンは期限付きで実施しているものになります。
キャンペーン実施期間 : 2016年6月30日(木曜日)午後5時00分 から 2017年6月30日(金曜日)午後5時00分まで
※2018年10月10日 補足:上記キャンペーンは終了しています。
トラストレンディングの返済実績
2016年9月18日時点の貸し出し累計額は8億2,520万円となっています。
また、運用している案件の件数ベースでみますと、これまで運用している案件は26件となっています。
その内、現在終了(返済完了)している案件は7件なので、全体の27%が完済している事になり、現状、貸し倒れの発生はゼロとなっています。
トラストレンディングでの口座開設の流れ
一応、トラストレンディングでの口座開設の流れを記載すると、次の通りになります。
まず、トップページの「新規会員登録」のボタンを押すと、「①投資家登録申請」のページが表示されるので、必要情報を入力します。
その後、メールで「ログインID」が送られてくるので、このIDでログインして以下「②個人情報登録」の必要情報を入力します。
次に、「③本人確認書類」として、免許証(表、裏)などの写真と、キャッシュカード(表)などの写真をEメールに添付して送ります。
その後、「④審査」があり、認証キーが速達で送られてくるので、それをWebサイト上の認証ページに入力すれば「⑤認証・サービス利用開始」となります。
なお、口座開設の流れは、以下のフローの通りになるのですが、他のソーシャルレンディングの会社の場合と基本的な流れは同じでした。
トラストレンディングでの投資実行の流れ
投資口座開設までの流れは、他のソーシャルレンディングの会社と同じでした。
ただ、投資実行の流れが以下の通りとなり、通常とは少し違うので、その点、留意が必要かと思います。
①先に投資したいと思う案件に出資申込手続を行う。
②Eメールにて投資金額、投資金額の払込方法及び払込期限の連絡がくるので、払込期限までに指定口座に投資金額の振り込みを行う。
他のソーシャルレンディングの会社の場合、投資金額の振り込みをしてから、出資申込手続を行います。
それに対して、トラストレンディングの場合は、出資申込手続をしてから投資金額の振り込みを行います。
つまり、①と②が逆です。
この点については、同社のWebサイトに以下のような注記もあります。
「 トラストファイナンスでは分別管理を徹底し、お客様の資金安全のためにも預託の受付はしておりませんので、必ず出資申込手続をされてから出資金の払込みをしてください」
実は、私の場合、この点をよく読まずに、先に投資金額の振り込みをしてしまったのですが、順序が逆でも特に問題はありませんでした。
一応、投資手続きが完了すると、マイページ上では以下のような感じで運用準備中金額のところに表示されるようになります。
(今回投資した案件の貸し付け実行日は2016/09/21なので、まだ運用中のところには表示されていません)
なお、取りあえず、今回は10万円を投資したのですが、トラストレンディングの場合、以下のような特徴があるので、今後の返済状況を見ながら投資額の増額を検討していこうと思っています。
①平均利回りが10~11%(10.96% )と、他の事業者よりも高い
②貸金業者としての能力が高そう
③分配金は、投資家の金融機関の預金口座に直接支払われる