ネット上で資金の出し手と借り手をつなぐソーシャルレンディングも、この業界で草分け的存在のマネオが事業を開始してから8年程度が経過し、今や参入企業も10社以上に増えました。
この内、利回りが高い事業者は比較的人気が高いのですが、その中でも特に人気が高いと思われるのは、ラッキーバンクとトラストレンディングになります。
この2社が扱うファンドは、募集開始後、だいたい数分で完売となってしまいます。
以前は、ファンドがすぐに募集締め切りとなってしまう事業者はラッキーバンクぐらいでしたが、今年の10月ぐらいからトラストレンディングのファンドも募集開始⇒即締め切りの傾向が強くなってきています。
私もこの2社には投資しているのですが、両社で共通していると思われる点は次の通りです。
①利回りが高い
この2社が扱うファンドの利回りは、おおむね9~10%ぐらいです。
ソーシャルレンディングの標準的な利回りは6%前後になるのと思われるので、標準よりも水準は高いという事になります。
②これまでに貸し倒れがない
ラッキーバンクは2014年12月から、トラストレンディングは2015年11月から、それぞれソーシャルレンディング事業を開始しています。
ラッキーバンクは約2年、トラストレンディングは約1年の運営実績という事になりますが、両社ともにこれまでに貸し倒れは発生していません。
③払い戻しに手数料がかからない
通常、ソーシャルレンディングに投資した資金を払い戻ししようとした場合、その資金は投資家が負担します。
が、2社ともに、払い戻しに伴う手数料は事業者側の負担としているので、投資家サイドの費用負担はありません。(※)
(※)ラッキーバンクの場合、投資資金は預託口座に預けられるので、そこから資金の引き出しをするケースでは払い戻しをする必要があります。
一方、トラストレンディングの場合は、そもそも預託口座がないため、毎月支払われる分配金も投資家の銀行口座に振り込まれます。したがって、同社の場合は、そもそも払い戻しをする必要がありません。
なお、上記①~③はこの2社に共通して言える点になります。
逆に、どちらかの会社の方が優れていると思われる点を整理すると、次の通りになります。
ラッキーバンクの方が良いと思われる点
①担保となる不動産の評価額を開示している
例えばラッキーバンクの場合、各ファンド案件毎に、次のような投資スキーム図を添付しています。
それに対して、トラストレンディングの場合の投資スキーム図は、次のような感じです。
ラッキーバンクは不動産の評価額を出しているので、貸し付けに対する担保の余力がどの程度残っているのかがわかります。
上記の例では、担保にとっている不動産の評価額が752,300千円に対して、根抵当権の極度額が715,000千円なので、担保評価の95%で貸し付けをしているという事がわかります。
それに対してトラストファイナンスの場合は、不動産の評価額が出ていないので、担保の余力がどの程度残っているのかがわかりません。
この点に関しては、トラストファイナンスに直接連絡して確認したのですが、同社では、担保の評価額は評価の仕方やその時の相場などにより変動するため、額の開示はしていないとの事でした。
トラストレンディングの方が良いと思われる点
①貸金業者としての運営ノウハウがある
ソーシャルレンディングは、基本的には貸金なので、万が一借り手側が返済に窮した場合、いかにして貸金を回収できるのかが問われることになります。
資金の出し手である投資家側からすると、借り手側の返済が滞った場合に、貸金を回収(債権回収)できる能力を持った事業者の方が信頼できる、という事になります。
その点でいうと、トラストレンディングの運営会社であるトラストファイナンスは、ノンバンクとして11年以上会社を運営してきた実績を持ちますので、貸金業者としての運営ノウハウを有しているという強みがあると思います。
②運用期間が短い
ラッキーバンクの最近の募集案件は運用期間が20ヶ月程度のものが比較的多いのですが、トラストレンディングの最近の募集案件の運用期間は12か月のものが殆どです。
ソーシャルレンディング事業者の立場からすると運用期間は長い方が良いのですが、投資家の立場からすると資金が拘束されるのは長くない方が良いので、運用期間は短い方が望ましい、という事になります。
③口座開設+投資実行でキャッシュバックを受けられるキャンペーンを実施している
トラストレンディングでは、次のように2段階に分けたキャンペーンを期間限定で実施しています。
特典1 新規会員登録+メルマガ登録で1,500円をキャッシュバック
特典2 特典1をクリアした投資家が、新規に投資実行10万円を行った場合、3,500円をキャッシュバック
キャンペーン実施期間 : 2016年6月30日(木曜日)午後5時00分 から 2017年6月30日(金曜日)午後5時00分まで
口座開設でキャッシュバックを受けられるキャンペーンを行っている会社は少ないので、取り敢えず口座を作っておいても損はないかと思います。
なお、このような口座開設キャンペーンは延長される場合もあるのですが、今の投資家の集まり具合から鑑みると、恐らくこのキャンペーンは上記期間限りで、延長はされないのではないかと思われます。
(キャンペーンをやらなくても、人気が出てきているので、投資家は集まると思われるので‥‥)
この2社での投資実績は?
私は2社で投資しているのですが、それぞれの投資状況は以下の通りになります。
①ラッキーバンク
ラッキーバンクでの投資は、現状2本のファンドに投資して投資額は20万円となっています。
分配金は、これまで10~12月までで3回の支払いがあり、いずれも遅延なく支払われています。
現状、ラッキーバンクで投資しているのは20万円なので、もう少し投資資金を増やしたいところなのですが、どうも、私が使っているスマホの機種とラッキーバンクの投資申し画面の相性が良くないみたいで、申し込みは何度かしているのですが、結局時間切れで受付終了という状態が続いています。
なので、最近は追加での投資はやや諦め気味という感じになっています。
※ラッキーバンクの詳細については、以下をご参照ください。
※その他ご参考:
・7/18 「高利回りが期待できるソーシャルレンディングのメリットとデメリットを鑑みて、ラッキーバンクに口座開設をしてみた」
・7/30 「ソーシャルレンディングのラッキーバンクで初めて投資実行してみた」
・8/7 「ソーシャルレンディングのラッキーバンクのこれまでの投資利回りを調べてみた」
②トラストレンディング
トラストレンディングでの投資は、現状4本のファンドに投資して投資額は200万円となっています。
一方で、分配金については11月と12月で2回の支払いがあり、いずれも遅延なく支払われています。(30号と39号の分配金支払い開始は来年1月になるため、現状で支払いを受けているのは、26号と28号の2本になります)
※トラストレンディングの詳細については、以下をご参照ください。
※その他ご参考:
9/19の記事「ソーシャルレンディングのトラストレンディングで口座開設・投資実行してみた」