前日のNY市場で、トランプ政権が打ち出す景気対策に対する期待感からNYダウが1167ドル上げましたが、昨日安値から切り返していたこともあり、日経平均は19758円で寄り付き、100円程度下げてスタートしました。
9時13分に19974円まで上げて、100円程度プラスに浮上する場面もありましたが、トランプ政権の景気対策は具体的な内容に乏しく、実現性が疑問視されるするという見方が強まったことで、売りに押される展開に。
大引け前の14時59分に19392円で日中安値をつけて、引けは▲451円の19416円で終了。
日経平均は反落となりました。
売買代金は3.1兆円台。
騰落銘柄数は、値上がりが393銘柄に対して、値下がりが1718銘柄でした。
今は真っ暗闇だが、一部で光も見えてきているように思われるが……
昨日のNYダウの大幅高を好感する動きは見られず、引け値ベースで安値更新となりました。
本日は、夜間市場に入ってから英国が緊急利下げをする動きもありましたが、それを好感する動きは見られず、日経平均先物は19300円割れとなっています。
このままいくと、明日も下げるということになるのですが、仮に明日、今日と同じ程度の下げがあるとすると、テクニカルの数値は以下の通りになります。
①騰落レシオ(25日)
騰落レシオ(25日)は、今日の時点で57.1%です。
明日の騰落銘柄数が、今日と同じ数値になるとすると、51.1%まで低下する事になります。
同レシオは、今のところ、2月28日につけた53.3%が直近での安値の数値になるのですが、これよりも低下するという事になります。
2月28日の記事でも書いたように、リーマンショックがあった時でさえ、2008年1月22日の52.7%が同レシオの最低値だったので、これをも下回る事になり、けっこう衝撃的な数値となります。
②75日線との乖離
75日線との乖離は、今日の時点で▲16.2%です。
明日500円下げて18916円まで下げると、75日線との乖離は▲18.1%となります。
700円下げて18716円まで下げると、75日線との乖離は▲19.0%となります。
同線との乖離は、リーマンショックがあった時の2008年10月27日に▲39.8%という異常値がありましたが、それ以外の時で乖離が開いた値は以下の通りです。
2001年9月12日:▲20.24%
2008年1月22日:▲19.9%
これらの数値からみますと、下げがあったとしても、あともうひと下げがあると、テクニカルでは底値に近い数値が出るという事になります。
なかなか切り返すきっかけが見えないのですが、米国での減税や、日銀の追加緩和等という話も出てきています。
また、コロナウィルスで先行した中国では、一部で緊急対応レベルを引き下げ、人やモノの移動制限を緩和する地域が増えている、という話も出てきています。
いまだ暗闇の状況下にあるのですが、これで世界が終わるわけではないと思いますので、ここは冷静に対処するべき局面ではないかと考えます。