ソーシャルレンディングでの投資の場合、リスク分散の観点から、投資先は複数の会社に分けた方が良いと思っています。
で、今回新たに口座を開設したのはOwnersBookになります。
ここまで既に5社以上、ソーシャルレンディング会社の口座を開設して投資を実行しているのですが、各社によってそれぞれ特徴が違います。
OwnersBookの特徴は、次のような点になります。
1)不動産案件に特化している
不動産への投資または貸し付けに特化しています。
不動産分野に特化しているという点では、ラッキーバンクと近い感じです。
2)平均利回りは5%程度
ラッキーバンクの場合、9~10%ぐらいの利回りの案件が多いのですが、OwnersBookの場合、平均利回りは5%程度です。
3)物件のリスク分析の情報開示がある
OwnersBookでは、投資案件毎にリスク分析情報を開示しています。
リスク分析を行っているのは以下の①~③の点で、各項目のリスクについて、小~大まで色分けで表示しています。
(以下で掲載しているのは、品川区オフィス第2号ファンド第1回のリスク分析情報です)
私が知る限り、ソーシャルレンディング事業者の中で、このような感じでリスク分析を情報開示している会社は他にはない、と思います。
投資家の立場からすると、このような情報を開示している会社の方が信頼がおけるという事になります。
①ロケーション
担保物件の場所。場所が良いほど、リスクは小となる。
②稼働率単位
物件の稼働状況。稼働状況が高いほど、リスクは小となる。
③スポンサークレジット
貸付先の状況。会社としての運営実績が長いほど、リスクは小となる。
4)担保物件の余力があるので、貸し付けに対するリスクは比較的低い
以下は、品川区オフィス第2号ファンド第1回の物件評価の内容になるのですが、担保物件の評価額に対する割合は、第1抵当で入っている銀行の貸付分が71.1%で、OwnersBookの貸付分が8.0%となっています。
つまり、この案件の場合、担保物件の余力が20%程度残っているという事になります。
貸付先が返済できなかった場合、担保物件を売却処分して貸付金を回収する事になるのですが、担保物件の余力が20%程度残っているという事は、仮に担保物件の評価額が20%程度落ちても、担保物件を売却すれば貸付金は全額回収できる、という事になります。
OwnersBookの案件は貸付期間が1年の案件が多いのですが、不動産の価格が1年で20%近く落ちるというケースはあまりないと考えられるので、そう考えると貸し付けに対するリスクは比較的低い、という事が言えるのではないかと思います。
ちなみに、同じ不動産分野に特化しているラッキーバンクの場合、担保物件の余力が10%程度残っているという案件が多いと思います。
担保物件の余力が小さい分、ラッキーバンクの利回りは高めで、OwnersBookの場合は担保物件の余力がそれよりもあり、リスクが低いので、利回りは低め、という感じになっているのかと思います。
5)会社の経営状態は良好
ソーシャルレンディングでの投資の場合、運営会社の経営状態に不安がないという点も大事なポイントになります。
この点、OwnersBookの場合、会社の資本金は5億4955万円(資本準備金とあわせて10億8910万円)なので、ソーシャルレンディング事業者の中では規模は大きめです。
また、この会社は財務状況を公開しているのですが、平成27年12月期の売上高は29.8億円、経常利益は6.8億円となっています。
ソーシャルレンディング事業者の場合、スタートアップの段階で赤字の会社も多いのですが、黒字化しており、経常利益率も20%を超えているので、会社の経営状態は良好と言えます。
OwnersBookの評価
以上のような点から、私が考えるOwnersBookの評価は、
「 他のソーシャルレンディング会社と比較して投資利回りは低いが、リスクは低い方の部類に入る 」
というものになります。
よって、OwnersBookでの投資の位置づけは、
①ややリスクが高いところへの投資が集中した場合等に、バランスをとるための投資として活用する
②利回りを落としても、リスクを抑えたいと思った場合に活用する
といったものになると考えています。
OwnersBookでの投資案件
とは言え、ラッキーバンクやソーシャルレンディングの【トラストレンディング】、【クラウドクレジット】等で、利回り10%程度の案件に投資をしていると、利回り5%というのは正直に言って魅力に欠けます。
この点に関して、OwnersBookの場合、すべての案件ではないのですが、追加配当の可能性がある案件があります。
追加配当とは、
「 早期弁済が行われる場合において、売却価格がターゲット価格を上回った場合には、その差額が投資家に還元される 」
というものになります。
例えば、品川区オフィス第2号ファンド第1回では、案件概要の「おすすめポイント」に次のような記載があります。
よって、この案件の場合、利回りは5%ですが、以下の条件が達成された場合は、追加配当の上乗せが期待できる、という事になります。
よって、OwnersBookで投資する場合は、追加配当の可能性がある案件に投資するのが良いのではないかと考えます。
なお、今回は、追加配当の可能性がある上記案件に投資申し込みをしました。
OwnersBookでの口座開設から投資実行までの流れ
口座開設の流れは以下の通りです。
1)仮会員登録
トップページの「会員登録」のボタンを押すと、以下の画面が立ち上がるので、メールアドレスを登録します。
2)会員登録
登録したメールアドレスに仮登録完了メールが届くので、そこに記載されているURLをクリックし、以下の画面で会員登録を行います。
3)投資家申請
上記2)で会員登録は完了するので、トップページからログインして「投資家申請」をクリックし、必要事項を入力します。
投資家申請で入力する内容は、以下の①~④で、他のソーシャルレンディング事業者で口座開設をする場合に入力する内容と変わりません。
4)本人確認書類の提出
上記3)の入力が終わると、本人確認書類の提出画面になります。
私の場合は、免許証の表面と裏面の画像ファイルをアップロードして、本人確認書類を提出しました。
5)簡易書留の受領
上記4)で本人確認書類の提出が終わると、以下のような投資家申請完了画面になります。
その後、OwnersBookから簡易書留にてハガキが郵送されてくるので、それを受領して、OwnersBook側で受領確認がとれたら投資家登録手続きが完了します。
(他社の場合は、簡易書留で「本人確認キー」が郵送され、それをWebサイト上で別途登録する必要があるのですが、OwnersBookの場合、それがありません。簡易書留の受領で終了となります)
あとは指定口座に振り込みをして、投資申し込みをするのみとなります。
※OwnersBookの詳細については、以下をご参照ください。
※その他ご参考:
OwnersBook以外では、次のような会社で投資しています。
①ラッキーバンク
・7/18 「高利回りが期待できるソーシャルレンディングのメリットとデメリットを鑑みて、ラッキーバンクに口座開設をしてみた」
②クラウドクレジット
・10/15 「ソーシャルレンディングのクラウドクレジットでも口座を開設し、高利回り投資を開始」
③トラストレンディング
・9/19 「ソーシャルレンディングのトラストレンディングで口座開設・投資実行してみた」
④マネオ
・10/29 「ソーシャルレンディング最大手のマネオでの投資と運用状況/マネオの特徴はやはり長年の実績と信頼性」
⑤SBIソーシャルレンディング
・11/20 「SBIソーシャルレンデングの特徴は、長年の実績とSBIグループならではの信頼性」
(その他)